うさぎや晶子です。
今月のテーマのGIFT。言葉にまつわる自分の体験を振り返ってみました。
今から20数年前。新婚生活が始まったインドでは、毎日何かしら小さな事件がおこりました。当たり前だと思っていたことがことごとく崩され、これまでの常識はインドの非常識、その反対もありで、とにかく脳内はパニック状態だったと思います。
そんなある日、さっぱり理解できないインド人の話に遭遇しました。
インドの乞食にお金をあげると、私に施しを上げようと思った貴方は天に引き上げられた。そんな機会を与えてやった私にもっと感謝しろ、と言われるという衝撃的な話を聴きました。
喜捨したついでにその乞食に感謝しなくてはならない、ってどういうこと⁈
当時の私にはさっぱり理解できず、全く人としてサイテーな乞食!日本の乞食でさえ、寄付をくれた人に御礼くらいするのに! 怒りにも似た感情がこみ上げていたことを思い出します。
あれから、20数年他が経った今、その意味がよくわかるようになりました。
人に何かを贈れることは、自分は満たされていることが前提。
私は満たされているから、これ以上は必要ないと思えたことは他に譲ったり、贈ったりするという発想になる。
不足感からくる行動パターンだと、そもそも誰かに何かを贈るより、足りない自分や自分に有利な人にあげることが優先されてくる。または、誰かのことを恨んでみたり、妬んでみたり。
これでは、何かを得られとしても、心から喜ぶことから離れてしまいます。
「私は満たされている」という感覚は自己肯定感も高め、自分や他者に対して優しい気持ちになれます。
それが家庭内で、学校で、社会での通念になったら、世界はきっと変わってくると思うのです。
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