こんにちは!桧田真理子です。
親から受け継いだものは、良くも悪くも私たちの一部になって
大人になってからの人生に影響を与え続けています。
それは、遺伝的なものから
世の中に対する見方かもしれないし、
価値観や固定観念といわれるものかもしれません。
もしくは人付き合いの仕方も、親から受け継ぐもの(特に母親から)と言われています。
コラムを書くために、否応なしに自分と向き合うことになるわけですが(笑)、
今月は母との関係を振り返る時間になっています。
これまで母とは、これと言って感情的なしがらみがないように感じていました。
(どちらかというと、父の方がよく叱られ、反発もしたものです)
ここ数年、言い合いになったり嫌な思いをしたことが思い当たりません。
でも考えてみれば、大学に入って以来、ずっと離れて暮らしているわけですから、
そう思うのも当たり前かもしれません。
逆に母との関係を問題視していない分、
無意識レベルの影響がとても大きいのではないかという気がしました。
そしてやっぱり、
掘り起こしてみれば、色々と出てくるものです。
大学生になって一人暮らしを始めた頃、毎日のように電話をかけてきたこと。
初めは良かったけれど、「今どこで何しているの?」という追求がだんだん面倒くさくなって
「お母さんはストーカーだ!」と電話越しに喧嘩したこと。
そのあと、パタリと電話が来なくなったこと(笑)
小学校の時、女の子グループから仲間はずれにされて悲しい思いをした時、
私の異変に気付いたのか「何かあったらちゃんと話しなさい」と言われ、
妹たちに聞かれないように車でドライブに連れ出し、私の気がすむまで話を聞いてくれたこと。
いつも「忙しい」が口癖で、参観日を忘れていないかすごく不安だったこと。スーツ姿で教室に姿を見せてくれて安心したこと・・・。
いろんな母の姿が目に浮かびます。
振り返れば、何か酷く叱られたこともなかったし、嫌と主張すればさっぱりとしているし、
行事には忙しくても顔を出してくれていたし・・・。
母なりに丁寧に向き合ってくれたいたんだなと思います。
そんな風に掘り起こしていく中で、一つとても嫌だった母の姿に突き当たりました。
それは色々と頑張りすぎた母が、家でひどく疲れていた姿。
いつもは明るいはずの母が急にグーンと暗くなってしまうことがあったのです。
落ちるときはとことん落ちる母でした。
そんな母を見ると、私まで心がズシンと重くなり、
私の存在そのものが否定されてしまうような”緊急事態”に感じられるのでした。
母が疲れているのは「私のせい」という思いをどこかで感じていたのでしょう。
考えてみれば、
母はとても聞き上手で、人に合わせるのが得意な人でした。
どんな時も明るく接し「笑顔が絶えないですね」と言われるような人。
プラスに捉えるならば、
人のことをよく理解できるし、一見、敵は作らないし、
場の雰囲気も調和的で和やかなものになります。
けれども、もしどこかで本音とは違う自分を演じ続けているとしたら、
とても疲れる作業の連続だったのではないかと思います。
本当の気持ち、本音は「仕方ない」と奥に押し込めながら、
人に合わせていくこと、人に従うことをよしとしているところがあったように感じます。
母の世代の女性たちは「夫や子どもたちのために」と
自分を抑えながら生きていくのが当たり前とされてきたところもあったのでしょう。
そういえば、
母が口癖のように「仕方がない」とつぶやいているのに心が痛んだ記憶があります。
それは、「無力で意味のない人間だから」というニュアンスに聞こえて、反発するような悲しいような、様々な感情が入り乱れた感覚でした。
ぼんやりと母の昔の姿を思い出しているうちに、ふと、
「あれあれ、私もおんなじじゃない??」という感覚になってきました。
人に合わせ、自分を抑え、疲れた時には「私はこんなに頑張っているのに」と心のどこかで「家族のせい」にする(笑)
子どもの頃に感じた”緊急事態”をそっくりそのまま、大人になってから演じていたかもしれないと・・・。
きっと「疲れた〜」と暗くなっている私を見ることは、息子にとって”緊急事態”で、
きっと「自分を否定されているような」気持ちになっていることでしょう。
それは役柄が違うだけで、どこかで見たことのある風景でした。
あ〜、見つけてしまったよ。
母から受け継いだもの(笑)
自分の個性のようなものと思っていたけれど、それは間違いなく母の姿に重なるのでした。
(実は、母もヒーリングを受け続けていることから、最近はとっても変化しています。
この前も「面白くない話は笑わなくて良いやと思うようになった」と話していました∑(゚Д゚))
やっと意識できた母からの影響、
でもこれからは同じ状況になっても
「これは母の再来だ!」と認識して、
客観的に自分と向き合うことができそうな気がします。
母から受け継いだもの。
これはほんの一部に過ぎないだろうけれど私らしくカスタマイズしていこうと思います。
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